南仏の城壁の街「エーグモルト(Aigues=Mortes)」 – ピンク色の塩田と美味しい地元料理紹介




フランスのエーグモルトという街をご存知ですか?

フランス人同僚が、おすすめの観光スポットとして教えてくれた場所です。
日本人にはあまり馴染みがないですが、フランス人にとっては有名な観光スポットだとか。

実際に行ってみると、とても素敵な街だったので、その魅力をお伝えします!




1. エーグモルトってどんな街?

エーグ=モルト(Aigues-Mortes)は、地中海近くのフランス南東部の街。


湿地や沼地からなる地域で、
Petite-Camargueと呼ばれる、元々は三角州地帯だった場所です。

エーグモルトという名前は「死んだ水」を意味するんだとか。
すこし怖いですね(笑)。

製塩業ワイン生産が盛んなところです。

この街の見所は、何と言っても城郭で囲まれた街
城郭は、ルイ9世の命によって13世紀につくられ、当時は十字軍の出発地となっていたそうです。

2. エーグモルトへの行き方

エーグモルトは、ニームから35km、モンペリエから30kmほどの位置。

車でのアクセスが一番簡単。

公共交通機関でも、SNCFの駅(Gare de Aigues Mortes)があり、TERでアクセスできます。
また、近郊のモンペリエからは直通のバスが出ています。

僕はモンペリエ発だったため、Place de FranceからのHérault transport106番のバスでエーグモルトへ。
片道約1時間、1.6ユーロです。

しばらくバスに揺られて到着すると、すぐ右手に城壁が。

aiguesmortes_1

城壁の中に入ってみると、コンパクトでかわいらしい、活気ある街並みが広がっていました。

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プチトランも巡っていました。

aiguesmortes_3

反対側の門から出て眺めてみると、圧巻の光景。
とてもこの中に街があるとは思えません。

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城壁の保存状態も非常に良く、タイムスリップした気分です。

壁にある縦長の切れ目のような所は、内側から見るとこんな感じ。

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ここから覗きながら、敵を狙っていたんでしょうか?

ぐるっと一周を城壁に囲まれた、不思議な街です。
この城郭を見るだけでも、来る価値があると思います。




3. おすすめの楽しみ方

城郭の街並みを見るだけでも楽しめますが、エーグモルトの魅力は他にもあります。

僕のおすすめは、ピンク色の塩田美味しい地元料理です!

詳しく見ていきましょう。

3-1. ピンク色の塩田を見て楽しむ「Salin d’Aigues-Mortes」

冒頭でもお伝えした通り、エーグモルトは製塩業が盛んな地域。
そのおかげで、なんとピンク色の塩田を見ることができるんです!

おすすめは、Salin d’Aigues-Mortesが開催している、プチトランツアー

1時間15分のツアーで、大人10.2ユーロ、こども(5〜13歳)8.2ユーロです。

3月半ば〜11月半ばの期間中は、毎日複数回運行しています。
時期によって開催時間が違うので、注意が必要です。(詳しくは、公式サイトへ)

Salin_d’AiguesMortes_1

チケットは、当日現地でも購入できますが、
事前に公式サイト(http://www.visitesalinsdecamargue.com/en/the-fauna/)から、予約も可能。

「VISIT THE SALT MARTH」の「Train tour」という所から購入します。

Salin_d’AiguesMortes_2

発行されたチケットPDFをダウンロードして、A4印刷して持って行けばOK。

僕は当日、チケットを見られることもなく乗車できました(笑)。

事前購入をしていれば、あとは当日、予定時間の少し前に出発地に行くだけ。
入り口は、この看板が目印。

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さらに奥に進んでいくと、分かりやすい看板が見えます。

Salin_d’AiguesMortes_5

これがプチトランです。50人ちょっと乗れます。

Salin_d’AiguesMortes_6

プチトランツアーでは、広大な塩田の中を巡ったり、

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塩田の中を進むプチトラン
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遠くに城郭が見えます

塩の山を見たり登ったり、

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生成中の塩の山
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塩の山の一つに登れます
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足元には粒の大きい塩

博物館やブティックに行ったり・・・。

プチトランでの解説はフランス語ですが、言語がわからなくても十分に楽しめます。

残念ながら、僕が行った時は、予想よりもピンク色ではありませんでした。

フランス人曰く、少し前に雨が降ってしまったことが原因じゃないかとのこと。

でも、塩の山に登るという貴重な経験ができたり、フラミンゴを見れたりしたので、良かったです。

途中で寄る博物館では、製塩の歴史についてのパネルなどが展示されています。

salin-musée_2

展示されている塩の散らかり方がすごい。

ここのパネルで見た塩田が一番ピンク色でした(笑)。

こちらはブティックの様子。

見たことある!と思ったら、いつも使っている塩はエーグモルト産でした。
スタンダードなタイプは、スーパー等にも売ってあります。

ちなみに、ブティックはプチトラン出発(到着)地にもあります。

ツアー前後にも、ゆっくりと買い物できるので安心です。




3-2. 美味しい地元料理を楽しむ「Aromatik」

もう一つの楽しみ方は、美味しい料理に舌鼓をうつこと。

エーグモルトには、たくさんのレストランがあります。
多すぎてどこにしようか迷うほど。

僕が今回選んだのは、「Aromatik」というお店。

外観だけでなく、内装もおしゃれ。

外と中、合わせて30席ほどのお店。
お昼時でしたが、運良く席が空いていました。

メニューは、単品とセットがいくつかあります。

今回は妻と2人で、Menu du Marchéにしました。
前菜とメインはそれぞれ2択なのですが、どっちも食べてみたい僕たちは各々違うものを注文(笑)。

テーブルには、名産の塩。

まずは前菜。

Accras
Tartare de boeuf

この牛タルタルが非常に美味!
ごま油と塩が効いていて、美味しすぎて感動。
タラのすり身のアクラもおいしい。

こちらがメイン。

Saumon
Cochon

鮭はふわふわ、豚肉も柔らかかったです。
味付けも濃すぎず、程良い感じ。

最後はコーヒーで締めです。

嬉しい小さなマフィン付き。

どの料理もとても美味しい上に、ボリューミーでお腹も満足でした。
店員さんも少し英語を話してくれたり、感じの良いお店です。

エーグモルトで美味しい料理を食べたい方には、ぜひおすすめです!


エーグモルトは、パリからは少し遠いですが、景色は綺麗で、料理も美味しい場所です。

まさに、心もお腹も満足できる場所。

晴天が続く夏のシーズンには、きっと綺麗なピンク色の塩田が見られることと思います。
僕も再度、リベンジしたいと思います!

フランスには他にも魅力的な地方観光地がいっぱいです!

4. 追記:塩田のリベンジ

10月上旬に、ピンク色の塩田を見るために、再度エーグモルトに向かいました。
前回の訪問が4月下旬だったので、5ヶ月ほど期間を空けました。

フランス人の同僚曰く、ベストシーズンとのことなので、期待に胸を膨らませつつ、懐かしの地へ。

その結果・・・
ご覧ください!!!

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塩田一面がピンク色(赤色に近い)になっています。
エヴァンゲリオン世代ならば、赤い海と言った方がイメージしやすいですかね。
※彩度の変更などの色の加工はしていません。撮って出しでコレなのでスゴイですよね。

水は青いものだという認識があるので、赤色だとかなりの違和感があります。

塩田の赤色、空の青色、塩山の白色と、まさにフランス国旗の色と同じですね。

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行ったのは平日だったため、稼働している機械を見ることもできました。
健気に塩を精製している様は、愛おしくさえ感じました。

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塩を吐き出している様子
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かなり巨大な機械

塩山から見た様子はこちらです。

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上からでも赤色に見えます。

前回の訪問では、肩透かしを食らった感じでしたが、今回は大満足です。

Aigues Mortesでピンク色の塩田を見たいという方は、9月か10月頃がベストシーズンだと思います。