コロナ禍での一時帰国者のPCR検査の流れ「空港到着から2週間のホテル隔離までの様子」

7月上旬に仕事の関係で日本に一時帰国しました。新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で、水際対策が強化されており、海外からの日本入国者はPCR検査ならびに2週間の隔離が必要となっています。

私は、フランス(シャルル・ド・ゴール空港)から大阪(関西国際空港)への便を利用しました。一時帰国前に、関空でのPCR検査の様子などを調べましたが、羽田空港・成田空港の情報は出てくるものの、関空の情報はほぼなかったため、今回この記事をまとめることとしました。※羽田空港、成田空港でも同様の流れかと思います

今の時期に、「一時帰国を推奨するような記事を書くとは何事だ」と言ったご意見もあるかもしれませんが、この記事の意図は、帰国を余儀なくされた方の不安ごとが一つでも解消できればとの思いで書きました。



搭乗まで

航空券の発券・チェックインは、マスク着用で、ソーシャルディスタンス(床にマークあり)が促されました。

出国時には、フランスの滞在許可証を持っているか聞かれました(いつもは質問なし)。現時点では(2020年7月)、フランスの入国を許可されている海外国籍の方は、滞在許可証を持つ方のみであるため、滞在許可証や更新中の書類などが無いと、一時帰国ではなく本帰国になってしまうと思われます。

フランス以外の国の情報は分からないので、ご自身で調べる必要があります。最も信頼できる情報源は、在○日本国大使館または在日○○大使館(○は国名)のwebサイトだと思われます。空港に着いてから、日本に帰国できない、または滞在先に帰ってこれないということがないように入念に調べておきましょう。

搭乗時には、非接触型体温計(おでこの熱を計る)で検温されます。熱があると搭乗を拒否されるため、その時のプランも一応考えていた方が安心かもしれません。

飛行機の座席配置は、私の時は、だいたい横1列に1人程度でした(全部で30人程度)。横になって眠ることも可能です。

機内食は、離陸後と離陸前の2回でした。途中のドリンクなどのサービスはありませんでした。

PCR検査まで

時系列で記しています。写真や補足事項は、時系列の情報の後にまとめています。

17:40 健康状態に関する質問用紙と税関申告書が配られる
17:55 着陸後、「検疫官が来るまで着席して待機」とのアナウンスがある(コロナ関連のアナウンスは、この情報だけ)
18:00 関西国際空港着
検疫官が到着するまで座席待機
18:05 検疫官からの案内が始まる
該当者から降りる
1、妊娠中・子ども連れで、自宅に公共交通機関を使用せずに帰れる方
2、ビジネス・エコノミーで、自宅に公共交通機関を使用せずに帰れる方
3、妊娠中・子ども連れで、2週間の待機場所がホテルの方
4、ビジネス・エコノミーで、2週間の待機場所がホテルの方

18:25 飛行機から降りた(私は4番に該当)
書類記入場所まで移動(何箇所かトイレあり)
18:30 質問票記入開始(機内で配布された書類は使わない)
18:40 記入終了(記入済みの人から移動)
18:50 記入した書類の確認
18:55 番号札を渡されて、検査室前で待機
19:00 鼻に棒を入れられ、検体の採取(片方の鼻のみ、インフルエンザ検査より奥までグリグリ)
19:05 宿泊部屋の番号を通知される。同時に、アレルギーがないかの確認もある。
ホテルへの移動待ち(外国籍の方の入国審査に時間がかかる)
*ホテル利用者は10名程度、他の方は先に入国手続きを終え、この時点で帰られたと思います。
19:50 日本国籍を持つ方の入国手続き(自動ゲートで入り、そのあとスタンプを押してもらう)
19:55 預け荷物の受け取り(ターンテーブルから降ろされ、並べられている)
20:05 バスでホテル(ホテル名は伏せます)へ移動(カーテンで外・運転席が見えない)
20:20 ホテル到着
前の座席から1組ずつ(1人もしくは家族連れ)降りる
20:30 バスから降り、ホテルの部屋へ
翌日
13:00 部屋の内戦に電話がかかってきて、PCR検査の結果を通告される(私は陰性でした)



PCR検査関連の補足事項

*写真は、クリックで拡大できます。

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機内で配布された用紙(使わず)

関西国際空港で配布された質問票

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滞在先のホテルに配布されていた注意事項・手引きなど

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ホテル待機の注意事項
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ホテルでの手引き
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退所に関する手引き

ホテルで出されたお弁当(到着時の夕食、翌日の朝食・昼食分)

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*空港のWi-Fiが使えます。一度接続すれば、空港を出るまで、繋ぎ直す必要なく使えました。待ち時間も長いので、飛行機から降りたら、すぐWi-Fiにつなげておくと便利です。
*滞在先や緊急連絡先の住所・電話番号などを記入するところがあるので、事前に必要情報をまとめておくとスムーズに記入できます。
*LINE通知は、日本の携帯番号がないと利用できません。日本の回線を解約していた場合、おそらく使えないと思います。
*検査場所は、検疫関連の部屋で、バス待ちの待機場所は入国手続きを行う場所です。
*職員・PCR検査技師?の合計人数は、30人ほどでした。
*ホテル移動までにコンビニが1件(関空内)ありますが、立ち寄れる感じではありませんでした。職員の方が先導してくださるので、お願いすれば寄ることもできると思いますが、他の人を待たせることになります。日本便の搭乗前に、海外の空港で水や食べ物など必要な方は購入しておく方が良いです。
*到着日の宿泊は、国指定のホテル(早朝到着便の場合は、異なるかもしれません)です。2週間隔離の滞在先予約時は、翌日からの予約が良いと思います。
*国指定のホテルは無料、2週間の滞在は100%自己負担です。
*2週間隔離時のホテルなどへは、事前に一時帰国者である旨を伝えた上で予約する方が、後でトラブルになることを防げます。
*公共交通機関を使用せずに(レンタカーなど)自宅に帰れる方は、PCR検査が終わり次第出発できるようです(国指定のホテルに1泊することはできません)。

2週間隔離

13:00 PCR検査結果通告

PCR検査結果通知後、電話で「検疫所指定のホテルから、宿泊先(自分で手配した2週間隔離滞在先)までの移動手段を決めてください」と言われました。一時帰国前に調べた情報から、隔離先のホテルまで送迎してもらえると思っていたため、急遽移動手段を調べ始めました。

隔離先ホテルでは、送迎は行なっておらず、公共交通機関以外しか利用できないため、選択肢としては、ハイヤーかレンタカーぐらいしかありませんでした。私が予約した関西国際空港近辺のホテル(ホテル名は伏せます)まで、ハイヤー¥14,000ー、レンタカー¥6,500ー(乗り捨て料金含む)でした。タクシーは、公共交通機関に該当するため利用不可とのこと。

14:00 ホテルから退室(14時までに退出要請)

2週間隔離の補足事項

*2週間滞在するホテルまで移動手段を検疫スタッフの方に伝えた後、陰性証明書を頂くことができました(こちらから何か言う必要はありません)。

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陰性証明書

*私が宿泊したホテルでは、他の宿泊者が利用する施設(ロビー、朝食など)は利用できませんでした(事前のメール連絡で確認済み)。また、ホテルへの出入りは、裏口から行うように通達されました。
*買い物は、週に1〜2回程度、必要最低限になるように努めました。冷蔵の必要がないパン類や、カップスープなどは重宝しました。また、外出の時間帯は、なるべく人が少なくなる朝や夜に行っていました。

最後に

関西空港やホテルの職員の方々には、丁寧な対応をしていただきました。心情としては、この時期に海外から入国して欲しくないはずです。それにも関わらず、検疫や水際対策に従事してくださる方に感謝しています。一時帰国や本帰国で入国する私たちも、相手の心情を慮り行動しなければいけませんね。

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